リーブルビルに戻る
少し、というかかなり早めにリーブルビルに戻ってきた。現地2週間だ。ほんとうはあさってまで調査地にいる予定だったが、リーブルビルでカウンターパートのIRETと調整しなくてはならないことがたくさんあって、時間に余裕をみて戻らないとまたコミュニケーションエラーが生じると思い、予定を早めた。
今回は、今までとは全然別の意味で疲れた。今回は、哺乳類相の総合調査にむけた予備調査とIRETの研究者のトレーニングが目的。3人の研究者を連れて森へ入った。この3人がおそろしく勉強好きなのだ。毎日、森の中で質問、キャンプに戻って質問。質問ぜめだ。しかもなかなかいい質問をする。こっちの勉強不足が試されているかのようだった。
その一方で、研究技能に関する質問は、えーー、そんなことも? と思うような物が多かったり、データを入力してみてね、と言ったらワープロソフトの表機能を使って入力しちゃったりとか、これはこれで大変だった。
しかし、こうしたやりとりを通じて、ガボンの研究者たちの研究環境が見えてきた。彼らには、日本の大学の学部で行われるような「基礎教育」が相当不足しているのだ。知識と手作業は習うのだが、自分で物をあきらかにするための基礎的な技術が足りない。
なるほどそうかぁ、と納得したところで、彼らの質問はとまらない。基礎技能が足りないから、だいたい説明して「あとは自分でやってね」と言うことができない。手取り足取り教えなくてはならない。しかし、やってる作業の意味は理解しているので、「実習だし、時間もないから」と考えて入力でずるをしたりすると、「それっておかしいんじゃない?」と聞かれてしまう。
そんなこんなで、くたびれました。けどまだ終わらない。来週の月曜日は研究室でRの導入講義をすることになった。はぁ。
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