2010年9月26日

[論文] クロスリバーゴリラのネストサイトの選好性

今週は、類人猿のnesting behaviorについて勉強しようと思う。


カメルーンには、クロスリバーゴリラの保護区がふたつあるそうだが、そのうちのひとつ、Kagweneゴリラサンクチュアリのゴリラのネストサイトの特徴を調べた論文。おそらく、生息調査のついでに収集したデータをまとめたものだろう。

結果には、ゴリラ研究上とりたてて目新しいところはない。ポイントはふたつ。
  1. クロスリバーゴリラも、ニシローランドゴリラ同様、乾期には地上ネストを多く、雨期には樹上ネストを多く作る。
  2. Kagweneは伝統的にゴリラのハンティングは行われてこなかった。にもかかわらずゴリラは農地の周辺にはネストを作らない。人と出会う可能性の高い場所はネストサイトとして選ばれにくいようだ。
最近のAJPは、保護活動のための総合調査の結果を、たいしたディスカッションもなしに提示しただけの論文が多く掲載されるが、どうなんだろう。original articleでなければ、どしどし載せてほしいと思うのだが。

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