2009年10月23日

調査地のGISデータベース構築に挑戦

9月から開始したJICA/JSTの地球規模課題対応国際科学技術協力事業「野生生物と人間の共生を通じた熱帯林の生物多様性保全」では、主要な成果のひとつとして調査地であるムカラバ国立公園の生態系マップの作成というものがある。年明けから広域で動植物相の調査を開始する予定だが、そのデータも、地理情報としっかり関連づけてゆかねばならない。

そのために、センサスの計画デザインと、GISを含む生態データのデータベースの構築が、僕の年内の仕事になる。

今回、GISも含め、データベースはすべてオープンソースのソフトウェアを使用する方針だ。なぜなら、いずれそれはガボンのIRETに移管するからだ。高価なソフトウェアでデータベースを組んでしまっても、のちのち使えない。

今考えているのは、GRASS GIS + SQLite + R + MapServer という組み合わせだ。OSはUbuntuのサーバ版にしようかデスクトップ版にしようか思案中。とりあえず、サーバにするマシンの選定をしつつ、自分のノートPC上にテストシステムを構築してみる。随時経過をアップしてゆきたい。

2009年10月19日

[失敗→解決] PlayOnLinuxでDistance 6.0のインストール

PlayOnLinuxでOffice2003」に記したように、PlayOnLinuxによって、UbuntuにWindows用のソフトを導入する敷居がとても低くなった。

そこで試してみたのが、動物の密度調査のために開発されたDistance Programだ。JICA/JSTのプロジェクトで哺乳類相のセンサスを行うので、ぜひとも使えるようにしたいところだ。

Distanceのサイトから最新版をダウンロードして、PlayOnLinuxで手動インストールを試みる。何の問題もなくインストールは終了した。

ところがいざ起動すると、

Jet VBA file (VBAJET.dll for 16-bit versions, or VBAJET32.dll for 32-bit versions) is missing.
というエラーメッセージが表示され、起動できない。vbajetで検索すると、vbajet32.dllをダウンロードできるサイトが山のようにヒットした。そのうちの一つからダウンロードし、wineprefixのdistance→drive_c→windows→system32のなかにvbajet32.dllをコピーする。

再度起動すると、今度は

Unexpected error in Distance Database Engine.
Source: D6DbEng.ProjectSettings.Initialize
Internal Error number: 429.
Internal Error description: "ActiveX component can't create object".
というメッセージが表示され、やはり起動できなかった。


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2009年10月17日

MT4.2にアップグレード

したら、タグとカテゴリが消えてしまった...。なぜ?

GPSのトラックをGoogleearthに表示する

調査中にGPSに記録したトラックログやポイントデータをどう活用するか思案中。
とりあえず地図上に表示してみるには、Googleearthがお手軽だ。

データの変換はGPSBabelで行なう。

GPSからのデータ吸い出しの基本は、GPSBabelでusb接続のGPSのデータを吸い出す方法に記した通り。

地理情報データをGoogleearthで表示するには、kml形式に変換する必要がある。GPSBabelはkmlもサポートしているので簡単。

GPSから直接吸い出す場合は、

> gpsbabel -i garmin -f usb: -o kml -F filename.kml

でOK。既に保存したGPXファイルを変換するなら、

> gpsbabel -i gpx -f filename.gpx -o kml -F filename.kml

でOK。

あとは、作成したkmlファイルをGoogleearthから開けば下の写真のようにトラックデータが表示される(クリックで拡大画像)。

20090823track.jpg

なかなか見栄えがよい。アクティブトラックなら、時間軸にそって「再生」することもできる。

ただ問題がいくつか。(1) 見栄えがよい、だから何?という問題と、(2) Googleearthの衛星画像とトラックログが微妙にずれている。Googleearthがどんな画像ソースをどう処理しているのかわからないので、今のところ見て楽しいという以外の利用法がわからない。

やはり、GPSデータをもっと活用しようと思うなら、きちんとGISシステムを組む必要がある。

2009年10月16日

PlayOnLinuxでOffice2003

表題について、少々まわりくどいが時系列に沿って記そう。


上で紹介されていたUbuntu Tweakをインストールしたら、サードパーティのアプリケーションのリポジトリの登録がえらく簡単で便利になった。そこで、いろんなソフトを試していたのだが、そこで見つけたのがPlayOnLinuxだ。

wineのお手軽GUIで、ぐぐるとOffice2003がインストールできるらしいと言う。そこで、昔購入したOffice2003をインストールしてみることに。

PlayOnLinuxを起動し、「インストール」ボタンを押す。指示に従ってディスクを挿入すると、あっけらかんとインストールがはじまった。

ところが、何度やっても、途中で「モジュールを登録しています。」と表示されたままインストーラが先へ進んでくれない。

Office2003がインストールできると記してあるサイトを再確認すると、どれもこれも「動くらしい」とあるばかりで、自分で試した人がいないではないか。そういう何の役にもたたない情報は勘弁してくれよ、Office2003という文字列があるせいで、検索にひっかかってしまうではないか、とPCに悪態をつきながらもうちょっと頑張って情報を探すと、ようやく成功例にたどりついた。

akimino's blog;21世紀考 - フロム Economy, Ecology, OpenSource: Wineをインストール、されどMS Office 2003までは行かず・・・(ようやく成功)

どうやら、Office2003はインストールの際にWindowsにバンドルされている"はずの"IME(日本語入力メソッド)と何か対話をしながら設定をするらしく、POLで作成されたwineにはIMEが入っていないため、そこでインストールがストップしてしまうらしい。

上のサイトを参考に、「カスタムインストール」でIME関係の部分のチェックをすべて外したら、無事インストールできた。

どきどきしながら起動。あっけなく動く。ただ、日本語入力がいただけない。僕はscim-skkを使っているのだが、Wordではまったく機能しない。Excelでは入力できるが変換ウインドウが表示されない。PowerPointでは問題なく入力できた。scim-anthyにするとWordでも入力できたが、遅い。

というわけで、直接使うのにはちょっと向かない。もっとも、Office文書の作成ならLinuxネイティブのOOoがあるわけで、Office2003がほしいのは、MSOffice形式で、きちんとレイアウトされたファイルを人に送る必要があったり、逆に人から送られたMSOffice書類をOOoで開いたらレイアウトが崩れてしまった、というような場合だけだ。

そのような場合、今まではDual Bootでいちいち再起動してWindowsに切りかえるか、大学のPCを使っていた。これが実は相当めんどうくさかった。しかし、これからはUbuntuのままで「Wordで開いたらどうなるか」をチェックできる。うれしやうれしや。

2009年10月15日

オンライン付箋サービスlino

こんなサイトをみつけた。

オンライン付箋サービス lino

ちょっとした作文を書いたり、授業の計画をたてたりするのにお手軽に使える。操作性が、ほんとうの付箋にかなり近い。KJ法とか好きな人には、おすすめ。

想定されている使用目的は、メモや予定の管理であるようだ。もちろん、いろんなことに使えるとは書いてあるが。

2009年10月 7日

Fujitsu ScanSnap S1500

帰国するなり大量の書類の処理に頭がパニックになりそうだ。
意を決してドキュメントスキャナを購入した。 富士通のScanSnap S1500。

この機種にしたのは、小さいことと、両面同時読みとりができることと、Linuxのスキャナ操作のバックエンドであるsaneが完全対応していることだ。

XSaneから使ってみる。早い。フラットヘッドのイメージスキャナでちまちま読みこむより、数段の効率のよさだ。

設定で2ヶ所はまったので、参考までに記しておく。

まず、Ubuntu 9.04では認識されない。Ubuntuフォーラムで検索すると、次のページが。

Ubuntu forums: Scansnap S1500 not found under 9.04 Jaunty

どうやら9.10でないと対応していないようだが、フォーラムにあるとおり、libsane と sane-utils のみを9.10 (karmic koala)にアップデートすると、無事認識した。

スキャナのタイプをADF duplexに指定しても、両面同時よみとりをしてくれなかった。ネットで情報収集し、banikoさんのページを発見。スキャン枚数を2にすればあっさり両面同時読み取り。