2009年11月23日

事業仕分けについて思うこと

事業仕分け。最悪だ。

民主党政権になったら、予算が効率的に使われるような改革をしてくれるのだと思っていたのだが。つまり、それぞれの事業について、実際の事業と関係のない、役人や元役人のじいさんたちの懐に入るお金を削ってくれるのだと思っていた。

だから、科研費などの「実費」は増える、とまではゆかなくても、使い方の変な制限がなくなったり、事務のための事務のようなものがなくなって、使いやすくなるのだと思っていた。

それが何だ。天下り役人の数が多い独法が管轄する事業は、事業そのものをなくすのだという。事業をなくすのではなく、上から降ってくるあいだに消えてゆく無駄な出費の部分をなくしてくれよ、と言いたい。

そもそも、縮小もせず存続する事業は効率的に運用されているわけ? 報道によると、仕分けによって減らせた部分って、まだ1兆円程度のようだが、残りの94兆円は、無駄なく効率的に運営されていると、民主党の人々はお考えなのだろうか?

そして、民主党議員の発言を聞いているかぎり、「すぐに金になる」事業以外はつぶす(そして、金になるのなら、無駄があっても構わない)という方針のようだ。乱暴すぎる。

民主党は、基礎科学の重要性をどう考えているのだろうか? 少なくとも蓮舫さんは、いらないと考えているのだろうな、というのが態度からわかるが、党としての方針はどうなのだろう。まずは基本方針を明確にしてほしい。そうすれば、次の投票行動の参考になるから。

2009年11月 7日

自分と類人猿が重なるとき

今朝、娘と一緒に自転車で図書館に行った。昼前に帰る道すがら、のんびりと抜きつ抜かれつ道を走りながら、ふと「なんか俺、今ゴリラのとーちゃんみたいだな」と感じた。

娘にとっては自転車に乗るのはそれ自体遊びでもあり、また少し危険な挑戦でもある(なんせ歩道が狭くて)。ちょっとした段差で降りて、またのったり。降りたら降りたでとりまわしが下手くそであっちふらふらこっちふらふら。それを見ているこっちは、娘のペースにあわせ、のんびり漕ぐ。ちょっと退屈だ。

そんなふたりの動きかたが、ちょろちょろ遊んだりくるくる回ったりしながら歩くゴリラの子どもたちと、そのペースにあわせ、ゆっくり落ち着いた歩調で歩くシルバーバックの姿と重なったのだ。一瞬、ムカラバの森の中にワープしたような感覚。

そういえば、少し寒くなったので大きめのジャンパーを着て動く娘の背格好は、なんだかウピンダに似てる。そう思うと、心なしか自分もパパ・ジャンティになった気分。ウピンダはムカラバのグループ・ジャンティの5〜6歳の子ども、パパ・ジャンティはシルバーバックだ。

と、パパ・ジャンティ気分になった途端、いつになく鷹揚になった自分を感じた。娘が自転車のとりまわしに手間取っても、別に急かす気にもならず、かといって、手をかしてやろうという気にもならない。気分はゴリラなので、声をかける気にもならず、ただ見守ってると、娘はなんとか自転車をたてなおし、ペダルに足をかけてすいすいと走りだした。

あー、パパ・ジャンティって、すごくいいとーちゃんなんだなぁ、と、深く実感した。

2009年11月 4日

39

39歳になった。

誕生祝いに妻がくれた。

レヴィ・ストロース死去

今朝のニュース。

100歳だったんですね。合掌。

時事ドットコム: 人類学者レビストロース氏死去=構造主義の父―100歳