2009年7月 1日

ガボンで類人猿調査をするには? (4) 装備 2

装備の2回目は、衣服。

  1. 履物
  2. ベスト
  3. ザック・ポーチ
履物

マハレみたいな山岳地帯で調査する場合は、登山靴やトレッキングシューズがいいのだろうが、ムカラバは比較的平坦なので、山用の靴はいらないと思う。ふつうの運動靴か、ホームセンターで売っている作業靴がいい。運動靴は壊れやすいが、1ヶ月で履きつぶすつもりになれば大丈夫。

作業着やさんで、現場用の靴を買っていったら、足先を守るための金属が靴の先に入れてあったせいで、空港の保安検査でいちいち脱がねばならず面倒だった。けど、最近はみんな脱げ、と言われることもあるので、それが嫌でなければOK。

だが僕は最近運動靴もやめて、釣具屋さんで売っている「鮎タビ」というウレタンのタビを好んでいる。

足裏の感覚をなるべく裸足に近付けようと、地下足袋を試したこともある。地下足袋は、森の中を歩くのには最適だ。問題は、旧伐採路の固い地面を歩くときに、足裏が割れるように痛いことだ。ワラジを持って上から履ければいいのだけれど。

雨が降ったり、川を渡ったりするのに長靴がいるのでは? ここは好みだ。僕は長靴は重いし、足音もうるさいし、どうせどこかで中に水がはいって却って歩きにくくなるので好きではない。なるべく軽く、乾きやすい履物で、濡れて当然というつもりで歩きたい。

とはいえ、やっぱり足が濡れるのは嫌、という人は、日本で自分の足にあう長靴を買ってゆくこと。ガボンで買うと、足にあわずに往生する。田植用の長靴がとてもいいらしい、というのは 山口大の藤田さんの話。



2000年までは、自分の着古した古着を持っていっていたが、最近は作業着やさんで作業着を買って使っている。綿100%より、少しアクリルがはいっているほうが乾きがよい。作業着がいいのは、ポケットがちゃんとしていること、洗濯板での選択にも強いことだ。

ズボンも、作業ズボンがよろしい。薄くて丈夫なものがよい。

頭には帽子か手拭いがあったほうがよい。帽子はひっかかって脱げちゃうことが多いので、手拭いがいいですね。汗も拭ける。和風の模様の手拭いを持ってって、帰るときにトラッカーにプレゼントできる。

ベスト

上半身にいろいろ物を入れるにはベストがあると便利。ベストを着用していると、歩くときに双眼鏡をベストの中に入れれば揺れない。龍谷大の鈴木さんのアドバイスだ。

ベストの選択肢は3つある。山やさんで買う、作業着やさんで買う、釣具やさんで買う、だ。ひょっとしてカメラやさんで買う、というのもありかも。

物の使い勝手や品質で考えれば、山やさんで買うのがBEST。しゃれです。けど高い。

作業着やさんのベストは、ぶあつくて重い。それに、ポケットもいまいち使いにくい。

おすすめは釣具やさんで2000円程度のもの。小さなポケットがたくさんついていて便利だ。

うしろがメッシュになっているものがよい。暑いからです。

買いにゆくときは、フィールドノートやビデオカメラ、地図など、実際に持ち歩くものをお店にもってゆき、ちゃんとポケットに入ることを確認しつつ、どれをどのポケットに入れるか決めてから買う。

ザック・ポーチ

ザックは背中が蒸れるので、やめてみたりもしたけれど、やっぱ、あったほうがいい。ザックなしだと、背中をツェツェバエに刺されまくるというのも、無視できない要因だ。

自転車用のたすきがけザックを試したことがあるが、不便だった。身体の前のほうで、双眼鏡の紐とバッティングするのだ。

僕のこだわりは、外側の大きさに比べ容積が大きいこと、それだけ。たくさんポケットがあったりしても、結局使わない。こまごましたものはベストに入れる。

ポーチは、ベストがあればいらないともいえる。ただ、荷物の重さを肩と腰に適度に分散させたほうが疲れないので、その意味では便利かも。

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