混迷を続けるガボンの大統領戦
投票から一月が過ぎたが、ガボンの新大統領はまだ決まらないようだ。
Gabon opposition rejects re-count (BBC News 20090930)
奇しくも日本の衆院選と同日に行なわれたガボンの大統領選挙。30年超にわたって在位したオマール・ボンゴ前大統領の死去にともない行われた。開票結果は、下馬票どおり、与党ガボン民主党が推す、前大統領の子息であるアリー・ベン・ボンゴ氏の勝利となったが、得票率は50%を切るという、なかなか微妙な勝利だった。
しかし、敗北した候補者たちは選挙結果に納得せず、選管に票の数え直しを要求。一時はポール・ジャンティで暴動が起きるなど、一部の都市では騒然となったようだが(僕もランバレネで候補者の看板が燃やされているのを見た)、全体としては落ち着いたなかで、最終的に票の数えなおしをすることが決まった。
ところが、である。
憲法裁判所は、票の数えなおしに対立候補の陣営の人間の立ち会いを拒否。当然、対立候補陣営は「これでは票の数えなおしは無意味だ」といきりたつ。一方のボンゴ氏サイドは、「投票、開票は公正に行なわれたのだから、100回数えなおしをしたって結果は同じだ」と言い放っているという状況。
争いを好まないガボン人のことだから、国内が大混乱におちいるようなことはないと信じたいが、どちらに転ぶにせよ、これ以上長びくことのないよう祈りたい。
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