2009年11月 1日

調査地のGISデータベース構築に挑戦(3) ランドサット画像の入手

ランドサット ETM+データについて

Landsat
はアメリカ NASAが運用している衛星で、およそ16日周期で、地球上のあらゆる場所を撮影している。現在運用されているのは7号機。ETM+というセンサーを搭載し、可視から熱赤外まで8バンドの観測波長を持っている。

運用開始は1999年。2003年の夏に撮影装置が壊れ、それ以降の画像はSLC-Offモード(詳細は)で撮影されている。SLC-Offモードで撮影された画像には縞々の線が入ってしまう。詳細はhttp://eros.usgs.gov/#/Find_Data/Products_and_Data_Available/ETMに説明がある。

8つのバンドがカバーする波長は以下のとおり。

  • バンド 1: 0.45-0.52 マイクロメートル(おおよそ青)
  • バンド 2: 0.52-0.60 (おおよそ緑)
  • バンド 3: 0.63-0.69 (おおよそ赤)
  • バンド 4: 0.77-0.90 (近赤外線)
  • バンド 5: 1.55-1.75 (中間赤外線)
  • バンド 6: 10.40-12.50 (熱赤外線)
  • バンド 7: 2.09-2.35 (中間赤外線)
  • バンド 8: .52-.90 (パンクロマティック)
画像の解像度は、バンド1〜5、7が約30m、バンド6が約60m、バンド8が約15mである。

画像のNASA(やその代理店)から購入するととても高いらしいが、撮影時期を選ばなければ、USGSのサイトから、
を無償でダウンロードすることができる。

ダウンロードの方法

画像検索はUSGSのEarthExplorerを用いる。手順は以下のとおり。

  1. EEのページを開く。
  2. 左側にある "1. Select your dataset" の "Landsat Archive" にある "L7 SLC-off (2003-present)"、"L7 SLC-on (1999-2003)"と、"Landsat Legacy"にある "ETM+ (1999-2003)"
  3. にチェックをいれる。
  4. 真ん中の "2. Enter your Search Criteria" で、入手したい画像の場所や撮影時期を選択する。
  5. 右の "3. Search" をクリックすると、検索がはじまる。
  6. 検索結果の画面がでたら、Data Setをクリックすると、結果の詳細情報が表示される。一番左のプレビュー画像で、目的の場所が雲で覆われていないかを確認できる。撮影日時等もチェックできる。
  7. ほしい画像が決まったら、中央のdownloadリンクをクリックする。

ee.jpg
(EEの画像検索画面:クリックで拡大)

いくつかのファイルのダウンロードにはユーザ登録(無料)が必要だ。また、直接ダウンロードではなく、オンデマンドで注文(価格は0円)してダウンロードする必要がある場合もある。

ムカラバの調査地周辺が写っていて、雲がかかっていない最新の画像は2000年8月6日撮影のものだった。ダウンロードしたファイルはelp185r062_7t20000806.tar.gzという圧縮ファイル。この中身については後日。

次回はデジタル標高データをダウンロードする。

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