モレスキンにはまる
1年前からフィールドノートをモレスキンにしている。それまでは、京大サル屋系の定番、コクヨの測量野帳スケッチブックをずっと使っていた。安くて丈夫で使い勝手がよかったのだが、作業着やベストの胸ポケットにすっぽり収まらないのと、ややページ数が少なめなのが不満だった。数年前から、観察をしたあと、データとしての覚え書きに加えて、観察の詳細をできるだけ文章で書き留めることにしたのだが、そうするとページ数が欲しくなる。そこで、いろんなノートを研究した結果、かなり高いがモレスキンの小型ノートを選んだ。
利点はページ数とサイズのほかに、糸じおりがついていることと、ゴムバンドがついていること、小さなポケットがついていることだ。紙質もよく、書きやすい。そして何より、ノートへの愛着をそそる何かがある。
Moleskine
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それがこれ。
さてそのモレスキンだが、日常生活ではこれまで使っていなかった。ところが先週、犬山市立図書館の新刊本コーナーでモレスキンの活用本をみつけた。「モレスキン 「伝説のノート」活用術~記録・発想・個性を刺激する75の使い方」だ。これを読んで、はまった。今週一週間、ポケットノートを肌身離さず、メモをとりまくっている。
本自体の内容はたいしたことない。よくある手帳の活用術だ。モレスキンだからどうという内容は少ない。むしろ、むりやりモレスキンを使っている感もある。中をくりぬいてiPhoneケースにするとか、アホなことが書いてある。
けれど、全体を通じて伝わってくる、手帳へのフェチックな愛情がいい。文具フェチの心をくすぐる。そして、メモをしながら、手書きで長文を書く感覚を久しぶりに味わっている。手書きの、キーボードよりは遅く、タッチパッドより早いスピード感が、自分の頭の回転速度とちょうどよくマッチする。
しかし、日常的にこんなふうな使いかたをしていると、フィールドノートとの区別がつかなくなってきそうだ。分離すべきか、フィールドワークでも同じノートを継続して使うべきか、悩ましい。
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